●大上ヤシキの古民家●平成29年●

~築60年家族の歴史が詰まった古民家!~

*お施主様の声*
約60年前に大樽の滝の山より木を伐り出し、祖父が木舞を編み、地域の方々が造ってくれた思いでいっぱいの家をどこにお願いするか、あちこち見学に行きました。 そんな時、ラジオでMIタウンさんを知り、ネット検索したところ、自然素材を使用するなどの知りたかった情報が載っており、息のできる家にしたかった私達は詳しくお話を聞いてご依頼することにしました。補助金申請や色々な手続きも全て行っていただき、思い出プラス念願の個人部屋もでき、これからの生活を楽しみにしています。
 携わってくださいました皆様には、心より御礼申し上げます。
《この家のみどころ》
  ~小さな庭が、大きく輝く古民家パワー~
 
ビフォー・アフター

塀はコンクリートブロック、屋根瓦は傷み、空家期間も長かったので劣化が進んでおりました。

塀は木で大工さんに作ってもらい、屋根瓦も軽量のコロニアルに、外壁も古民家の焼杉で貼り直し、新築みたい!

主屋に増築した形で、納屋やトイレ棟がありました。

トイレ棟は壊し、建て直しをしました。

BEFORE 和室

AFTER 和室はそのままの残し、足元から補強・断熱工事・仕上材の変更しました!

BEFORE

天井を撤去し、暗く狭かった部屋をリビングに変更。

BEFORE

AFTER 洋間に・・・天井はそのまま残し、建具も再利用。

アフター

玄関土間に使用している鉄平石は、亡きお父様が残されていたものを使わせて頂きました。

正面の壁の竹組(木舞)は、おじい様が編まれたそうです。ご近所さんたちも手伝って建てられたそうで、皆様喜ばれておりました。

トイレ棟だった場所は、洋室になりました。日当りも良く、風も通ります。

室内からも、外からも使えるトイレを左奥の方に設けてます!

天井高を生かし、ロフト・クローゼットも設け、広々とした空間に。

開放的なリビング!

南側の窓からは日差しが入ってきて、心地良いです。あえて、リビングに畳の間を設けて休めれるように・・・

襖で仕切っているので、大人数が集まる時には外して大広間で使えるように!

AFTER

古梁を生かした洗面脱衣室は、クロスのグリーンとも相まって、面白い空間に。


~祖先が住み残した遺跡・遺産の古民家~

『この柱の傷は、子供の落書きで出来た傷で、その隣の印は成長の記録です』『この家の壁の中の竹組は、おじいちゃんが組んだ竹組』『この上の梁は亡き父が・・・』この様な言葉を次々と語ってくれたお家の再生工事でした。生きる喜びを与え続けてくれた古民家を愛し続けられておられるお施主様のご家族でした。『出来るだけあるものを使って、生かしてください』私達、再生工事メンバーに常に声を掛け、地元・佐川町の素晴らしさを語り続けてくれました。私共スタッフもお施主様のの招待で、お茶摘み体験にも参加させて頂きました。こうした地元を愛し、自分たちのご一家の生き様に誇りを持って生活されている。そして、それを守り、次代へと引き継いでいるご一家の姿に『地方創生』の原点を教えられた思いでした。  

 MI研究会塾長・木材劣化診断士 片岡正治